「寒・・・」






が女中として此処新撰組屯所で働き出してから半年ほど。



季節は移り変わり、来た当初は初夏の彩りを見せていた京も、

もう冬の静けさに差し掛かっていた。







「日が落ちるのもすっかり早くなりましたね」


「あー――――沖田さん」


「何か考え事ですか?さん」





急に隣から声をかけられ少し驚いて横を見ると、

其処には沖田総司がにっこり笑ってを見ていた。






「・・・ええ、まぁそんな所です」




この人はエスパー・・・?

等と考えながら、も笑顔で返した。




「あ、気付いてるのは私だけじゃありませんよ?」


「(ええーっ!?;)」


「近藤さんも鉄くんも山崎さんも・・・それに、土方さんも」


「・・・そんなに、顔に出てますかね」


「ええまぁ・・・最近の貴女は、何処か心此処に在らず、といった感じでしたから」


「・・・すみません」





が新撰組に来てから半年・・・と言うより、

が平成から江戸幕末に来てから半年の時が過ぎていた。



最初は戸惑ったり心もとなくて泣く事も多かったが、

それでも暫くしてからは慣れた様子で屯所の仕事をこなしていた。



しかし近頃は話していても何処か違う処を見ていたり、

笑い方も力なかったりして、彼女の様子がおかしいのは明らかだった。





「・・・今頃、家族や友達はどうしてるかなぁって・・・捜索届出してそうだな、お父さん・・・

 普段突き放して育ててるくせに、こういう時はすっごい過保護になって・・・

 ・・・・元気かなぁ、皆・・・・・・・・・」


さん」


「そろそろね、電飾が始まるんです・・・私の住んでた街の、大きな公園で・・・

 ッ、ごめんなさ、こんな話・・・・・・」


「大丈夫ですよ、さん」


「え―――――――おっ、沖田さんっ!?///」


「私のほうこそ済みません・・・こんな事するつもりなかったんですけど、

 貴女が余りにも可愛かったから」





の体はすっぽり沖田に抱き締められていて、

思わず持っていた手桶を落としてしまった。





「こんな処見られたら私、土方さんに斬り殺されちゃいますねぇ」




アハハっと笑いながら呆然とするを離し、

沖田は彼女が落とした手桶を拾い上げ、ハイ、とに渡した。




「あ、あの・・・///」


「それはきっと、ほーむしっくってやつですヨ」


「ホームシック?」


「以前リョーマさんっていうとーっても面白い方から聞いた言葉ですv

 ・・・貴女なら意味は御存知でしょう?」


「・・・ええ」


「大丈夫、きっとその内戻れますよ、来た時みたいにひょっこりね。

 まぁ私達としては戻って欲しくないんですけどねぇ・・・っと、スミマセン」


「いえ」



沖田の素直な言葉が温かくて、嬉しくて

はふっと照れくさそうに笑顔を浮かべた。


それにつられて沖田も笑い、二人の間にほのぼのとした空気が流れた。





「あっそうだ!私こんな事が目的で来たんじゃなかったんだ。

 ・・・土方さんからの伝言ですv“後で俺の部屋に来い”だそうです」


「あ、ハイ。わかりました・・・わざわざスミマセン」


「いーえv楽しみですねぇさん、何“なさる”おつもりなんでしょう、土方さん♪」


「沖田さーんっ!!///」


「アハハ♪さん耳まで真っ赤ですヨ〜!」


「なっ違っ・・・もう!!行きますからね、私っ!!」





からかう沖田を追うのを諦め、くるりと井戸の方へ向きを変えて歩き出そうとするに、

もう一度沖田が声をかけた。






「あ、さん」


「はい?」


「先刻の話、私じゃなくて土方さんにしてあげてくださいね。

 貴女は此処へ来て強くなった、色々な意味で。でも・・・」


「・・・?」


「でも・・・辛い時には泣いて、甘えたって良いんですよ・・・少なくとも、彼の前では。

 あの人は貴女の弱音を聞く暇がない程忙しい人でも、無情な人でもありませんから。

 ・・・・・・一番心配してるのは、土方さんですから」



あの人口に出せないタイプですからネv、と笑いながら付け足す沖田。



「・・・はい。有り難う御座います、沖田さん」



少し離れた位置で先程とは打って変わって真面目な面持ちで話した沖田の言葉は

の心の奥深くまで入り込み、頑なに閉ざそうとしていた核にそっと触れ、優しく溶かした。






彼が教えてくれた事。


その言葉を、はもう日の沈んだ空を見上げながらもう一度かみ締めた。



“ You're not alone ”


私は、一人じゃないんだ。


















早く終って。





--------------------------------------------------------------------------------

土方さん夢のつもりがオッキーしか出てこなかったぜよ・・・!!!(爆)

これは昨晩中々寝付けなかったので携帯に打ってたモンです。(イヤン)

通話・メール機能を失った今、この携帯電話の役割は

時計・テトリス・メール作成機能を利用したドリームストック(死ネ)

何か微妙な設定でゴメンナサイ・・・ガハァッ!!

因みにこの話は続きアリです。(いらない)

今度こそ土方さん。

裏逝きになります・・・多分、多分(爆死)。

時間あればまた後程更新。


平成拾六年五月拾七日 Mia拝。

--------------------------------------------------------------------------------