「疲れ、た・・・」

「あっちょっ、先生――――!?」




















 
お や す み な さ い




















「・・・っと、セーフ」










深夜0時。


難しい手術を完璧に終えた後、寝室のドアを開けてベッドの前まで歩いたところで

疲労困憊でふらり、とその場に倒れ掛かるブラック。

それを、ベッドの上で何とかは受け止めた。










「お疲れ様、先生」

「あぁ・・・寝る」

「寝るって、ちょ        先生?このまま!?」

「良いから」

「あー、もう・・・」











やれやれ、とい顔で、ブラックに引きずられてベッドに入る

手術着を脱ぎ捨てただけのブラックから、微かに消毒液の匂いが香る。


10時間にも及ぶ大手術。

いくら“天才”ブラック・ジャックと言えども、疲労の度合いは半端なものではないだろう。










「で、先生・・・」

「何・・・」

「離して、よ?」

「やだね・・・こうしてると、落ち着く・・・」

「・・・私は抱き枕かっつーの」










は、しっかりとブラックに抱きつかれたままの状態。

の細い体に、ブラックの疲れきった体が覆いかぶさる。










「先生・・・子供みたい」

「何とでも」

「仕方ないんだから、もう」










依然離れる気配のないブラックを、は両腕で優しく抱きしめた。

そのの様子に、ブラックは安心したように瞼を落とし、

まるで幼い子供のように、の胸に顔を寄せて穏やかな呼吸音を立てる。










「先生は・・・いつも、頑張ってるもんね」

「ん・・・・・・」

「っていうか、頑張りすぎなんだもん・・・

 たまには、こうやって誰かに甘えたって良いのにさ」

「ん・・・・・・」

「あっ、誰かって言ってもこういう甘え方していいのは私だけだからね」

「・・・・・・わかってる」










生返事ばかりの返事にひとつだけ違うものが混じるのに、はふっと微笑んだ。

半分寝ているであろう彼が、ちゃんと自分の言葉に反応してくれた。



たったそれだけでも、嬉しくて、愛しくて。










「・・・ありがとう、先生」

「ん・・・」










未だ抱きついているブラックの髪を、ゆっくりと撫でる

さらり、さらりと、が撫でるたびに白と黒の交じり合った彼の髪が揺れる。

ブラックの表情も、心なしかとても心地良さそうに見えて。

あのブラック・ジャックの安心しきったような顔に、も安堵感を覚えた。










「ゆっくり、休んでね・・・」

「そんな訳にも、いかないさ・・・」

「だから、今だけでも」










何もかもから解き放たれて、私の腕の中で、ただ眠っていて










「・・・ありがとう、

「どういたしまして」










ブラックは少しだけ瞼を開けてを見ると、またすぐに閉じて

今度は完全に眠りの世界へ入っていった。

規則正しい寝息が、寝室に響く。



そんな彼の額にはキスをひとつだけ落とし、灯かりを消した。










「おやすみなさい・・・先生」















fin.

家三日空ける前に何か少しでも更新をば・・・!と思い以前書きかけだったものを手直ししてアップです;短いですが;;

逆に先生に甘えられる、ってのもまた良いかなぁ・・・と(わたしだけ?)。

何かこう・・・アレですか、母性本能?(えええ?)先生に抱きしめられ隊☆(逝ってよし☆)

済みません・・・色々と済みませんでした・・・!!orz


05.01.20 Mia