「先生ー?入るよ?」





コンコン、とノックの音が部屋中に響き、白衣に身を包んだブラック・ジャックは

ギィ、椅子を軋ませながら音のした方を振り返る。

そこには、コーヒーカップを二つ盆に載せた、の姿があった。






、どうした?」

「コーヒー持ってきたよ、ずっと仕事しっぱなしでしょ?

 少しは休んだ方が良いかな、って思って。あんまり根詰めすぎても駄目だよ」

「ああ、済まないな…」





もう何時間、自分は仕事に没頭していたのだろうか。

それは、まだ半分より左側にあったはずの時計の短針がかなり右側に傾いていた事が、

よく物語っていた。

その事に気付かせてくれたの顔と時計を交互に見比べ、ブラック・ジャックは

手にしていた万年筆を一旦机の上に置いた。

医者である自分が、まだ幼い(と言っても、高校生だが)に体調を心配されては仕方がない。

ブラック・ジャックは苦笑いを浮かべながら、が差し出しているコーヒーを受け取った。





「急ぎの仕事なの?」

「いや…だが、やり始めるとどうもな」





止まらないんだ、と頭を掻いて苦笑するブラック・ジャック。

もそんな彼に微笑みながら、自分もコーヒーカップを片手に診察用のベッドに腰掛けた。





「先生らしいね」





そう言ってふふ、とが笑うと、ブラック・ジャックの苦笑いも微笑みに変わる。

彼の仕事は、今更言うまでもなく医者。

時々彼は、今日みたいに診察室に何時間も篭って、溜まったカルテを整理したり、

新しい症例や治療法について記された文献を読み漁ったりと、自分の世界に入る事がある。

そんな行動を、「先生らしいね」と言って、呆れるわけでもなく拗ねるわけでもなく、

とても自然で当たり前な事であるかのように笑う

そんな存在が近くにいてくれる事をブラック・ジャックは改めて感じ、心地よさに包まれた。





「済まないな、日曜なのにおまえさんに構ってやれなくて」

「そんなの良いって。先生は先生のしたい事を、すれば良いんだよ」





それに私もテスト勉強が終ってないしね、と、笑う

どうやらは、ブラック・ジャックが診察室に篭って仕事に没頭していたのと同じ時間、

自室で勉強をしていたらしい。

自分に笑顔を見せながらも、その表情には少し疲労の色が滲んでいる事にブラック・ジャックは気がついた。





「…も、あまり無理をするんじゃないぞ」

「だいじょぶだいじょぶ。こうして、休憩もしてることだし!」

「休、憩…」





その言葉に、ブラック・ジャックは突然何かを閃いたような顔をする。

少し黙り込んだ後、彼は「」と名前を呼んでにっこりと笑顔を見せた。





「何、先生?」





どうしたのだろう、と思いはブラック・ジャックを見る。

そしてブラック・ジャックはと言うと、手にしていたコーヒーカップを机に置いて

椅子から立ち上がり、診察室のベッドに腰掛けているに歩み寄った。





「休憩しよう」

「え?だって休憩なら、今し―――――――――――っきゃ!」





ブラック・ジャックはからコーヒーカップをサッと奪うと、近くにあった台の上に置いた。

そして彼女の肩を掴んで逃げられないように固定すると、深く口付けた。

一連の素早い行動に、目を白黒させて戸惑う

息継ぎさえも十分にできないまま、ブラック・ジャックのキスに翻弄されていく。





「先、せ―――――――なに」

「わかるだろう?





しばらくしてようやく離れた口元を押さえて、荒い息を整えながらはブラック・ジャックを見上げる。

そんなに、ブラック・ジャックは妖しげな笑みを浮かべて白衣の下に着ているシャツのボタンを緩め、

リボンをしゅる、と解く。

ブラック・ジャックが何をしようとしているかなんて、訊かなくても容易に想像はついた。

その事に焦ったは、慌てて診察室のベッドの上から降りようとするが、

ブラック・ジャックの力強い腕がそれを許さない。





「だめ、だめだよ先生っ!」

「良いじゃないか」

「だってまだ、夕方!」

「俺のしたい事をすればいい、と言ったのはだろう?」

「そういう意味で言ったんじゃなーいっ!」





腕をつかまれたまま、は何とか逃れようと身をじたばたさせる。

先程がブラック・ジャックに言った言葉を悪戯っぽい笑顔で繰り返され、は真っ赤になる。

したい事。

ブラック・ジャックの脳内変換は、シたい事。

は必死に抵抗を続けるが、ブラック・ジャックの指先はもうの身体を這い始めていた。





「少し黙ろうか、

「ふ、あ―――――――――――…」

「いい子だ」





もう一度ブラック・ジャックは深いキスを落とすと、の着ていたTシャツをたくし上げ、

背中に手を回してブラジャーのホックを片手で器用に外した。

露わになる白い胸に、ブラック・ジャックはゆっくりと愛撫を始める。

柔らかいその胸が、ブラック・ジャックの手によって形を変えていく。

そして彼の指は、段々とその存在を主張し始めているピンク色の飾りにたどり着いた。





「もう硬くなってるぞ?」

「や…誰か来たら、どうするの…」

「大丈夫、誰も来ないさ」

「ピノコちゃんだって、もうすぐ帰ってくるよ…」

「ラルゴを連れて買い物に行ったんだろう?じゃあしばらくは、帰ってこないさ」

「で、もぉっ…!」

「心配性だな、は。大丈夫、今は“診察中”だ。誰かが来ても、邪魔はさせない」

「ふ、あ…」





不敵にそうの耳元で囁くと、ブラック・ジャックは愛撫を再開させる。

にしてみれば、何が“診察中”だ、といった感じだ。

だがそんな事をゆっくりと考えている間もなく、彼の愛撫はに絶えず快感をもたらした。

最初は胸だけに与えられていた愛撫だったが、ブラック・ジャックの手はもうの体中を蹂躙していた。

胸の突起を苛めたり、腹筋の上や太腿などをゆったりと撫ぜるように、行き来した。

肝心な所には直接触れず、にしてみればもどかしくて仕方がない状態だ。

初めは「やだ」とか「だめ」だとか、否定の言葉しか発していなかった唇も、

段々と甘ったるい吐息やじわじわと身体を蝕んでいく快楽に変わっていく。

診察用の簡素な革張りのベッドは、やがてが身じろぐ度にギシギシと音を立てていった。





「だめぇ、そんなに触っちゃ…ア!」

「“触診”だ、…大人しくしていなさい」

「せ…先生〜っ…!!」

「では、さん」

「…へ?」

「どこが、気持ちイイですか?」

「なッ…」





いかにも診察です、といった口調で尋ねてくるブラック・ジャックに、は耳まで真っ赤に染め上げる。

そんなの様子を楽しみながら、ブラック・ジャックは更に質問を重ねた。





「見たところもう下の方も濡れている様だが…何故かな?」

「それ…は…」

「質問にははっきり答えてもらわないと困りますね。

 ちゃんと病状を把握してからじゃないと、治療に移れないんでね」





まだ直接触れられていないそこは、下着の上からでもわかってしまうほど、濡れていた。

普段は優しくを見つめるその瞳には、今は悪戯な銀の光が宿っていて。

今ブラック・ジャックは、を追い詰めて自分から求めてくるのを待っているようだった。





「いつまでもこんな状態じゃ、辛いだろう…?どうして欲しい、…?」

「う…あ…その…っひゃあん!」





身体の奥にどうしようもない疼きが広がりながらも、羞恥心が勝って口篭るの太腿を、

ブラック・ジャックがまた撫で上げた。

その刺激に、思わず声を上げて反応してしまう

彼女のその反応に、ブラック・ジャックはにやりと口を端を上げて、笑った。





「さぁ、俺にどうして欲しい?大丈夫、誰にもバレやしない。

 俺は“患者”の秘密を守るのも仕事なんでね」

「ッ…さわって、ほしい…」





ついにが観念したように、今にも消え入りそうな声でそう呟いた。

先程よりも赤く、頬を染めて。

目には涙が溜められていて、恥ずかしいのとこの疼きをどうにかして欲しいのとが

心の中に同居して、どうしようもないような様子だった。





「…どこに?」

「い…言わせるの…っ?」

「当然。医者だって人の心まで読めるわけじゃないからな。

 さぁ、患部を教えてもらえるかな?」





まだ尚意地悪な様子で、に問い掛けるブラック・ジャック。

がどうして欲しいか口にした時点で、主権はすべてブラック・ジャックのものになったも同然だった。

こうなれば、もうに勝ち目はない。





「…こ、ここ…っほらぁっ、教えたよっ…っ…だから、お願い…もう焦らさないで…」





ブラック・ジャックの手を取り、は自分の秘所に導いた。

折角ならちゃんとドコか口に出して欲しかったブラック・ジャックだったが、

が今にも泣きそうな顔で懇願しているのを見ると、もうそろそろ許してやらざるを得なかった。

「わかったよ」と短く言うと、の濡れそぼった下着を一気に下ろし、直接的な刺激を望んでいた

秘所に触れた。





「っひぁあん!」

「まだ触ってもいなかったのに、もうこんなになってるのか…すごいな、。見えるか?」

「やぁ…そ、な恥ずかしいの…見たくない…」





人差し指と中指で軽く割れ目を撫でると、ブラック・ジャックの長い指の先端に蜜がまとわりつく。

それをに見えるように顔の前まで持ってきて、指と指を離し、糸を引かせる。

ふい、と顔をそらそうとするの目の前で、それを舐めた。





「恥ずかしいのって言ったって、おまえさんのだぜ?」

「〜〜〜ッ…ふぁっ!?」

「中もすごいな、次から次へと溢れてくる…」

「あ、はぁんっ、やっ…だめぇ…」





秘所に進入した生暖かい感触にが目を見開くと、

さっきまで近くにあったブラック・ジャックの顔はそこにはなく、

見慣れた白黒の髪が自分の股間に埋まっていた。





「あ…やぁ、ひゃあっ…」





器用な舌使いで、の蜜壷を好き勝手に蹂躙する。

空いていた手は、ぷっくりと勃ち上がってきていた小さな肉芽を、くるくると弄っていた。





「せんせ…ああ、ああっ!もぉだめ、どうかしちゃうっ…!」

「…そろそろ、挿れるぞ」

「ふぁ…あああッ!!」





が達しかけたところで、ブラック・ジャックはの秘所から顔を離した。

そして既に堅く天を向いている肉棒を、のそこに宛がい、一気に挿入した。

白い喉を反らせ、待ち望んだ彼自身の侵入を、その快感に、されるがままになる

無意識に彼の背に回した腕に力が入り、爪跡を残した。





「あ…ン、先生ぇっ…」

…もう少し力を抜いて…これじゃ動けない」





温かく、そして狭いの蜜壷に自身を締め付けられ、気を緩めれば達してしまいそうになる感覚。

その波に襲われながら、ブラック・ジャックは耐えるように眉を寄せた。





「っ、先生…」

「わかってる…ほら、行くぞ?」

「ッあ、はぁん!」





始められた律動に、は声を上げる。

声を上げて快楽に身を任すしか、彼女に残された術はなかったから。

ギリギリまで抜かれて、今度は最奥まで叩きつける。

接合部からはの愛液が流れ、診察用の堅い濃茶色のベッドを汚した。





「ふぁっ、あんっ…や、はぁっ…!!」

「ッ……」





絶えず部屋には、二人が繋がる卑猥な水音と、彼女の奥で肉がぶつかり合う音、

そして二人分の荒い吐息が響く。

いつもはこの部屋で、外来の患者を診て…目の前の椅子に座りカルテを書いて。

これが彼の仕事場での情事だと言う事を思い出したは、急に恥ずかしくなる。

いつも患者を診察する為に使われているこのベッドだって、今ではもう二人の情事を手助けする存在でしかない。





「っ、…どうした…?もっと声を出してもいいんだぞ…?」

「だめ…恥ずかしいのっ…」





尊敬している彼の、その神聖な仕事場でこんな淫らな姿を晒している自分。

そう思うと、は恥ずかしくて死んでしまいそうだった。

しかしそんな状況が、より一層強い、快楽を彼女に与えた。

声は抑えていても、締め付けは強くなる一方だ。





…」

「ふぁあっ…せ、先生ぇ…」





上気した頬に口付け、そして次は荒々しく唇を奪う。

そしてブラック・ジャックは、の耳元で囁いた。





「そろそろ…イこうか」

「ッ…あ、あああああっ!!」

「くっ…」





二、三回強く打ち付けると、は背中を仰け反らせて絶頂を迎えた。

そしてブラック・ジャックも寸分遅れることなく、の膣内で欲望の白濁液を放った。

どろりとしたその液は、の中に入る直前に装着されていた薄いゴムの避妊具によって

彼女の中で直接交わることなく、受け止められる。





「はぁっ…せんせぇ…」

…」





ブラック・ジャックはもう一度、今度は柔らかくの唇にキスを落とすと、

外側はの愛液に、そして内側は自分が放った精液にまみれた避妊具を

自身と一緒にの中から出し、後始末をする。

そしてをお姫様抱っこで抱えると、バスルームへと向かったのだった。















「あれぇ?も先生も、もうお風呂入ったよのさ?」

「あっうん…ちょっと掃除してたら汚れちゃって…ねっ、先生っ?」

「あっ、ああ…」

「ふぅ〜ん…あ、、お米研いどいてくえた?」

「えっあっ、忘れてた!」

「えぇ〜っ!?」





(先生…先生のせいなんだから、バレないように上手く繕ってよね!!)

(わかってるよ…)





その後帰ってきたピノコに、情事がバレないようにするのに二人は苦心したとか。




















fin.

うわぁ…先生変た(ヒィイ!!)ゲフンゲフン…!!

ごーめーんーなーさーいー!!!(滝汗)

ウチの先生Sっ気たっぷり過ぎるよ…しかも今回はお医者さんプレ(自主規制)

最初は甘々にするつもりで書いてたのに、いつのまにやらエロちっくにorz

そして先生がSだ。追い詰めて言わせて楽しむタイプ。(死)

わたしのバカーン…!!もうその辺にしとこうぜ、自分…!!orz

とか言いつつももう一本、キツめの書きかけ裏夢があったり。

あとは六本ほど、書きかけのBJ夢が。(こっちは普通)

書きかけばっかだー…これもかなり前から放置だったヤツです;

頑張って他のも書き上げます…!(汗)


05.08.31 Mia