それはそれは、のんびりとしたいい日だった。
・・・そう、奴が来るまでは。
キ リ コ 襲 来 〜 二 人 の 黒 い 医 者 〜
「せんせ、はいコーヒー」
「ああ、ありがとう」
「ケーキもあるわのよvv」
「昨日焼いたんだもんねー♪」
「ねー♪」
ある晴れた日の午後。
BJ邸に響き渡る、とピノコの楽しそうな声。
ゆっくりと過ぎていく平和な時間に、ブラックの表情もつい緩む。
しかし、そんなひと時の終わりはすぐにやってくる。
家の前で止まる車のエンジンの音、ドアへ向かう足音。
コンコン、と扉を叩く音が聞こえた。
「あ、私出るね」
「頼むよ」
はーい、と言いながらぱたぱたとが玄関に向かう。
そこで待ち受けていたのは――――――――――――――
「・・・せんせー、お客さん」
「・・・?ああ、今行く―――――――キッキッキッ、キリコ!?」
「よう、ブラック・ジャック先生」
「ようじゃないようじゃ!!貴様、何しに来たッ!!」
「それよりも貴様・・・あの幼女だけでは飽き足らず、今度はこの小娘か!!
一体いくつだ?!中学生か!?ええ、このロリコン趣味めが!!!」
「なッ・・・黙れ、この海賊のなりそこねが!!」
「・・・つーか私これでも高3ですから、ってオイ聞いてねぇな銀パのおっさん」
銀色の長髪に、左目に眼帯。
ブラックと同じように黒のスーツに身を包んだ男、Dr.キリコ。
お互いに顔を合わすなり悪態を吐きあっている。
「随分とパンチの効いた個性的なお友達ですね、先生」
「違う、断じて友達などではないぞ、!!」
「なんかことわざを思い出すっていうか・・・類は友を呼ぶってやつ?」
「さらっと恐ろしい事をいうな!!」
「あは、じゃーどうぞごゆっくり〜」
ひらひらと手を振ってピノコのもとへ戻っていく。
ブラックの否定も、聞いてるんだか聞いてないんだか。
「あっオイ・・・」
「フン、いけ好かない小娘が」
「好くな!好かんでいい!!」
「マザコンにロリコン・・・お前の女の趣味は散々たるものだな」
「うるさい!大体いつ私がマザコンでロリコンになったんだ!!」
「自覚がないのか?そいつぁ重症だな、ブラック・ジャック先生よぅ」
「はッ、この殺人快楽者!シスコン!!」
「何をッ!?このエセエコロジスト!!」
「ええい黙れ、海賊!!」
玄関先で限りなく低次元の言い争いを続けるブラックとキリコ。
ここが普通の住宅地じゃなくてどんなに良かった事か。
幸いな事にここは崖の上の一軒家、お隣さんなんかに
このいい年こいた男二人のくだらない言い争いを聞かれる心配は皆無だ。
「、もちかちて銀ぱちゅでロンゲのおっちゃんがきたの?」
「うん。ピノコ知ってる?」
「前も来たことがあるわのよ。そいれ先生と、いちんちじゅうけんかちてたのよ」
「へー、馬鹿ね、二人とも」
「うるさいしお部屋はめちゃくちゃになゆし、散々だったよのさ」
「いい迷惑ねぇ」
居間の扉を閉めてなお聞こえてくる低次元の罵り合いに、
冷ややかな反応を示すとピノコ。
今この家で一番まともなのは、年長者である彼らよりこの二人だ。
女は強し。何事にも動じない。
「大体貴様、何をしに来た!ここはおまえの来るような場所ではない!!」
「フフ・・・新しい毒薬が手に入ったんでな・・・丁度いい実験台にでもしてやろうかと」
「ほう・・・実は私も内臓が一揃いほど不足していてな・・・
ああ、そんな所に献体者がのこのこ現れるとは、ラッキーな事もあるもんだ」
「安心しろ、この薬なら48時間苦しみに苦しんでその痴態を晒しながらあっさりと死ねる」
「さぁ、手術室に案内しようか・・・多少肉付きが悪いがまぁ何とかなるだろう」
「「(今日この機会にこの世から消し去ってやるッッ!!!)」」
空を切るメス、飛び交う注射器。
まるでそれはマト●ックスのワンシーンのように、二人の黒い医者は互いの攻撃をかわした。
グキッ
ゴスッ
「ぐッ・・・」
「いッ・・・」
やはりキ●ヌ・リーブスのようにはいかず、ブラックとキリコは
腰を思いっきり無理に曲げバランスを崩し、派手な音を立てて頭から床に落ちた。
玄関のドアや壁には、二人が避けたメスと注射器が刺さっている。
「っく、よくもやったな、キリコ・・・」
「貴様こそ、卑怯だぞブラック・ジャック・・・!」
卑怯なのはお互い様で、無様な倒れ方をしたのも自分のせいだという事も
棚に上げ、まだ床から立ち上がれないまま睨み合う二人。
「なんか今ゴスッて音しなかった?」
「気にちない気にちない、いちいち気にちてるだけ無駄なのよさ」
「それもそうね。あ、先生の分のケーキ、食べちゃおっか?」
「うん、食べゆ食べゆ!ケーキほったらかしていった先生が悪いよのさ♪」
「ね〜♪」
相変わらず玄関の二人の事は気にしようとしないとピノコ。
挙句の果てには、ブラックのために切り分けておいたケーキを二人で分け始めた。
「はやく〜う!ドヤマのちゃいほーちょー始まっちゃうわのよー!」
「ああーっ、待って待って、今行くからー!」
彼女たちの関心は一家の主とその客の安否より、ドラマの再放送にあるらしい。
・・・一方。
「・・・さぁキリコ、そろそろ決着をつけようじゃないか・・・」
「なかなかしぶといな、さっさと死ね!!」
「それは貴様だ!!」
玄関の二人は、いまだにバトルを繰り広げていた。
辺りそこら中にはメスやその他の尖った手術道具、そして黄緑やら黒やら
様々な色の得体の知れない薬が詰められた注射器が転がっている。
あれから十数分ではあるものの、お互いに武器という武器を投げ尽くした二人。
互いに睨み合いながら、次の手を考えている。
「・・・まったくお前という奴は死に損ないだぜ、本当に」
「おまえさんに言われたくはないな、変態めが」
「何ィッ!?ロリコン男に変態などと言われる筋合いはない!!このド変態!!」
「うるさいうるさいうるさいッ、殺人フェチ!!馬鹿!!」
「馬鹿だとォ!?このムッツリスケベ!!」
「何ッ!!??」
「何食わぬ顔でガキと小娘と暮らして、さぞ楽しいだろうな真性ロリコン!そしてマザコン!」
「黙れ、私はノーマルだッ!!」
そういう問題ではないだろう、という突っ込みは置いておいて。
だんだん話の焦点がずれてきている事には気づかない二人。
延々と似たような事を言葉を変えて罵り合っている。
「大体、ロリコンだなんだのと関係のない事を・・・おまえは私を殺しに来たんだろう!?ええ!?」
「ハッ、否定できないからと話題を変えるなんて、みっともないぞブラック・ジャック!」
「フン、この海賊気取りが・・・」
「俺のファッションにケチをつけるな!!じゃあお前は何だ!?ゴス気取りめ!!」
「何ィッ!?」
ますます話の方向が急カーブを描いて飛躍していく。
最早相手を貶す言葉のネタにも尽きてきて、
とっ掴み合いの子供レベルの喧嘩になろうとした、その時。
「ちょっと、なんなのよこえー!!!」
「うッわー・・・。」
背後に物凄い殺気を感じて恐る恐る振り向くと、
それはそれは恐ろしい形相で二人を睨むピノコがいた。
その後ろに控えていたも表情こそ見えないが、声の調子、そして放っているオーラから
相当キレている様子だった。
「いや、これはだな、こいつが・・・」
「なっ、何を言うか!!」
「言い訳はいやないわのよ」
「「・・・ハイ、スンマセン」」
「さっさと全部かたじゅけなさーい!!!!!」
本気でキレて叫ぶピノコ。
は無言のままピノコの手を引いて買い物に行ってしまった。
そして残された二人の黒い医者は、すっかり日も暮れた中自分達でちらかしまくったものを
「なんで俺が・・・」とブツブツ言いながら、延々片づけさせられたのだった。
お・わ・れ☆(ドン☆)←死ね!!
後書き≒言い訳
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ぐ、ぐは、やっちまった・・・(爆)
かっこいい先生ファンの皆様、本当に申し訳ありませんm(_ _;)m
BJとキリコって二人揃うと私の頭の中ではこんな感じ(駄目過ぎ)
ひたすら不毛な言い争いしてそうな・・・(笑)
BJでは初ギャグっていうかさん出番少な過ぎだし!!かなーりドライだし!!(爆)
一応設定はいつもと同じなんですが・・・本性見えたり、って感じですね(滝汗)
それ以前にキリコも先生もキャラ壊れすぎ・・・。
ほんっとごめんなさいー、もう生まれてきて(以下略)orz
何か自分のアホさ加減をひしひしと感じております。
現実逃避してんなー、脳内エスケープ・・・。
ああっスミマセン石投げないで!!(痛)ごーめんなさーい!!(泣)
04.11.14 Mia拝。
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